- 朝のこわばり
- 関節の腫脹、痛み、変形
- 対称性の関節痛
といった所見のある方は関節リウマチを疑って精査していきます。
目次
診断基準
- 腫脹関節の数
- リウマトイド因子RF、抗CCP抗体
- 罹患期間
- CRP、ESR
といった項目で合計6点以上で診断となります。ただしその他の似通った疾患でも6点以上になることがありますし、関節リウマチでも初期では点数を満たさない場合があります。
これはあくまで1つの指標ではありますが、
- 関節痛が多数あり
- 6週間以上と長期
- 採血上でリウマチ関連や炎症反応が異常値
である場合は関節リウマチの可能性が高いと言えます。
検査方法
- 問診
- 身体所見(腫れ、圧痛のある関節の数、場所)
- 採血、レントゲン検査
- 超音波検査
- MRI
によって診断します。
まずは問診で関節の痛みや腫れ、持続している期間などを確認し、身体所見を確認します。
関節リウマチが疑わしい場合は採血、レントゲン、超音波検査を行っていきます。
採血では炎症反応やリウマトイド因子、抗CCP抗体といったものだけでなく、その他の膠原病疾患の検索を行います。関節リウマチに他の膠原病を併発することもありますし、そもそも多関節痛の原因がその他の病気の可能性があります。
レントゲンでは、関節リウマチに特徴的な所見である、「びらん」や「関節列隙の狭小化」といった所見がないか確認します。しかし、発症早期の場合はレントゲンには特徴的な所見が現れません。
早期診断について
関節リウマチは発症から1年以内に関節破壊が急速に進行するため、早期発見・早期治療が重要です。
そのため近年では早期診断に関して
- 超音波検査(関節エコー)
- MRI
が有効と言われています。
私も関節エコーを診断・治療に積極的に取り組んでいます。
関節エコーの取り組み
近年、関節エコーの画像が非常によく見える様になってきており、関節の中や腱の周りに滑膜炎がないか確認することが可能です。
この関節エコーが関節リウマチの診断・滑膜炎の評価に有効と言われています。
関節リウマチと診断した後の治療中も関節エコーで確認してその後の治療効果判定を行っていきます。
関節エコーを用いることで、治療効果を上げ、そして何より一緒の画像を供覧することで患者さんの理解も深まります。