骨コツ通信として、骨粗鬆症についての患者さんにこのように情報提供をしています。今回はその1つをご紹介させて頂きます。
近年、「人生100年時代」と言われていますが、年々長生きするようになってきていて日本は高齢者社会となってきています。
年々どうしても骨が弱くなってきますので、約1280万人(10人に1人)が骨粗鬆症と言われていて、そのうち8割が未治療と言われています。
女性であれば60歳台では5人に1人は骨粗鬆症と言われています。
今回は骨粗鬆症はどういった状態でどうして治療が必要なのか説明します。
- 骨は常に新しい骨を作っています
骨は何歳になっても常に古い骨を壊して(骨吸収)、新しい骨を形成する(骨形成)という新陳代謝を行っていて、よい骨を作ろうとしています。
しかし、年齢を重ねるにつれて 骨の質が悪くなり
骨吸収の量>骨形成の量
となって、どんどん骨の量が減り、薄くなっていきます。
骨粗鬆症はどうして治療が必要なの?
骨が弱くなると尻もちや手をついたりしただけで骨が折れてしまい、苦痛と長期間の治療を要しますし、手術を必要とするケースも少なくありません。
骨折してから骨がつくのに2-3ヶ月程度かかります。
日常生活に戻るためにはより長期間のリハビリを要します。
また、骨折前の状態に戻れることは少なく、骨折をきっかけに介護を要したり、寝たきりになることがあります。
大腿骨近位部骨折を起した方は1年以内に10人に2-3人に死亡するとも言われています。
骨粗鬆症は早期の治療が必要です
骨粗鬆症の治療を早期に行うことで骨折を予防出来、骨折したことがあっても別の場所が骨折すること(再骨折)を予防することが出来ます。
骨粗鬆症の具合や患者さんの背景に応じて
- 内服薬
- 点滴
- 皮下注射
が選択可能です。また、毎日から月1回、半年に1回まで種々の治療薬がありますので、患者さんに合せてご提案致します。