リウマチ 炎症性疾患

低気圧や天気で関節リウマチの症状は変わる

目次

はじめに

関節リウマチに限らず変形性膝関節症の患者さんで

「天気悪くなるとリウマチも悪くなる」

「リウマチの痛みがひどくなってきたから天気が悪くなるとわかる」

などと実感される患者さんは多くおられます。

天候が悪い日に偶然調子が悪かったで個人の実感だけで全員がそうなのか??と疑問に思うことがありましたが、これを証明した論文があります。

天候と関節リウマチの症状

2014年に京大ゲノム医学センターの寺尾知可史 特定助教らが

京都大学がもつリウマチ患者さんの2万件を超える臨床データと気象庁の気象データ(気圧、温度、気温)を組み合わせて統計学的に解析することによって

 「天気が悪いと関節リウマチの症状は悪化する」

ということを統計学的に初めて証明しています。

これは天候とリウマチの症状について報告した初めての論文で、

「リウマチ患者さんの関節の腫れや痛みの指標は、気象データの「気圧」と関係して負の相関性がある」

と示されています。

つまり、台風や雨の日など気圧が低い日は症状が悪化することが示されています。

ただし原因までは分かっていません。

一時的なもので、リウマチの予後には大きく左右することはないでしょうが、非常にユニークで面白い研究です。

まとめ

今回は天気と関節リウマチについての内容でした。

また、このようなちょっとした話題についても書こうと思います。

参考文献

1. Terao C, Hashimoto M, Furu M, Nakabo S, Ohmura K, Nakashima R, Imura Y, Yukawa N, Yoshifuji H, Matsuda F, Ito H, Fujii T, Mimori T (2014) Inverse Association between Air Pressure and Rheumatoid Arthritis Synovitis. PLoS ONE 9:e85376. doi: 10.1371/journal.pone.0085376

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