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湿潤療法とは
昔は傷ができると消毒液を使い、ガーゼを当てて乾かして治療するのが一般的でした。
しかし、近年の研究で、消毒液は自己治癒力を低下させ、痛みを誘発し、治癒を遅らせることが分かっています。
湿潤療法は、傷口から出る浸出液を保持して潤った状態を保つことで、かさぶたを作らずに傷を早く治す方法です。
この浸出液には皮膚の修復に必要な成分が含まれており、乾燥させずに治療することで治癒を促進します。
湿潤療法のメリット
- 痛みの軽減: ガーゼが傷口に貼り付くことがなく、剥がす際の痛みも少ないです。
- 早く治る: 潤った環境で皮膚の回復が早まります。
- きれいに治る: かさぶたを作らずにきれいに治癒します。
湿潤療法の手順
- 傷口を綺麗な水道水で洗い流します。
- 水気をやさしく拭き取り、傷口よりもひと回り大きいハイドロコロイド製剤を貼ります。
- 傷口の洗浄と被覆を1日1～2回繰り返します。
傷口の汚れと最近を洗い落とすために、流水での洗浄が大切です。
浸出液が多い初期は、ハイドロコロイドを毎日交換することをお勧めします。
浸出液の量が落ち着けば、長期間貼ったままでも問題ありません。市販の製品を用いれば家庭での治療も可能です。
湿潤療法の注意点
以下のケースでは湿潤療法を使わないことをおすすめします。
- 傷が化膿している
- 動物に咬まれた傷
- 傷が深く出血量が多い
- かさぶたがある
これらの場合は、別の治療法を受ける必要があります。
まとめ
従来の消毒して乾燥させる治療法から、「湿潤療法」を用いることで痛みを軽減し、早く治すことが可能です。湿潤療法にご興味がある方は、お気軽にご相談ください。