リウマトレックスや免疫調整剤を使っても効果が不十分ですので、生物学的製剤やJAK阻害薬の使用を考えてもよいと思います
生物学的製剤はどのようなものになりますか?
生物学的製剤は点滴や注射、JAK阻害薬は内服薬になります。
肺の疾患をお持ちですので感染リスクが高くなります。
そのためオレンシアが一番安全に使用出来ると思います。
関節リウマチ治療薬の中で、生物学的製剤は大きく以下の3つに分類されます:
- TNF-α阻害薬
- IL-6阻害薬
- CTLA4-Ig製剤
今回はCTLA4-Ig製剤についての特徴について説明します。
目次
CTLA4-Ig製剤の特徴について
CTLA4-Ig製剤は、T細胞の免疫応答を抑えることで関節リウマチの活動性を抑制します。
現在使用できるCTLA4-Ig製剤は1種類です。
アバタセプト(オレンシア)
アバタセプト(商品名:オレンシア)
- 点滴投与時間: 30分と短い
- 発売: 2010年9月
- 使用方法: 点滴または皮下注射
点滴: 初回、2週後、4週後、その後は4週間隔で1回
皮下注射: 週に1回 - 値段: バイオシミラーなし
- その他特徴: 点滴投与時間は30分と短い
アバタセプト(オレンシア)の優れている点
- 感染症リスクが低い
感染症のリスクが他の生物学的製剤よりも低いため、肺に疾患を抱える患者に対して他よりも安全に使用出来る
- MTX非併用でも有効性あり
MTX非併用でも有効であると言われているため、IL6と同様にMTXを使用出来ない患者さんによい適応です。
- 抗CCP抗体陽性例で有効
抗CCP抗体が高い症例で特に有効である可能性があると言われています。
まとめ
アバタセプト(オレンシア)は以下の点で優れています:
- 感染症リスクが低く、肺の疾患を持つ患者にも安全に使用できる
- MTX非併用でも有効で、MTXを使用できない患者にも適応できる
- 抗CCP抗体が高い患者に特に有効
これらの特徴により、アバタセプト(オレンシア)は幅広い患者に対して効果的な治療選択肢となります。感染症スクリーニングを徹底し、適切な使用を心がけることが重要です。